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井伊家の「母衣」と「牛舌」


今日から祇園祭吉符入ですね。



祇園祭礼図屏風に実は華やかな母衣武者が描かれています。やはり暑いからカブトをかぶっていない武者もいるのが面白いですが、ひらひらや馬印などの意匠がじつによく尽くされています。

それに因んで、井伊家歴戦の母衣の紹介です。この母衣を許されたのは井伊軍中でも武功名誉の侍で、かれの疾駆するところ「軍中その往来を妨げず」とされていました。井伊家の母衣の形式は「鬼灯形(ほおずきなり)」で、上部には金の網代地に黒字の姓名を入れました。写真の侍は井伊家士石居半平(初代)が用いたもので、甲冑と共に今に現存しているのは大変貴重といえましょう。

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